野球選手のためのメンタルトレーニング

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ワールドベースボールクラシックも始まりサムライジャパンへの応援の熱も高まっているのではないでしょうか?
今回は、野球選手のメンタルトレーニングについて紹介していきます。

米国メジャーリーグベースボールが取り組むメンタルトレーニング

米国メジャーリーグベースボールでは、多くのチームがメンタルトレーニングに取り組んでいます。
2018年の報告では、メジャーリーグの30球団中26球団がフルタイムでメンタルトレーニングの専門家を雇用しています(Shellenbarger, 2018)。
私の師匠である元東海大学体育学部教授の高妻容一先生の恩師はメジャーリーグの数球団でサポートをされていた。ケン・ラビザ博士です。
現在、大谷翔平選手が在籍するアナハイム・エンジェルス、タンパベイ・レイズ、シカゴ・カブスなどで活躍されきました。
日本に目を向けてみると、プロ野球でのメンタルトレーニングの専門家をフルタイムで雇用している球団は少ない現状にあります。

野球におけるメンタルトレーニングの実践

野球の競技特性としては、①攻守が明確に分かれていること、②ポジションによって役割が異なること、③試合中に「間が多い」ことが挙げられます。
③の「間」をうまく活用し、メンタルをいかにコントロールしてくかが重要になります。野球という競技はピッチャーが投げるまで試合は動かず、
様々な場面にメンタルをコントロールするチャンスがあります。例えば、バッターがネクストバターズサークルで打順を待つ間、チェンジで守備位置につく時
などです。
間を効果的に活用し、自分のメンタルをコントロールするためには下記のようなサイクルを理解することが重要です。
①自分の状態に気づく
②自分のメンタルをコントロールするための方法(アクション)を実施する
③自分のメンタルをコントロールする

重要なことは、スマートフォンの通知に気づくように、自分自身のメンタルの状況に気づくことが重要です。また、人間は「気持ちを切り替えよう」、「集中しよう」と思ってもなかなか難しいため、何かアクション・行動をすることでメンタルをコントールすることを推奨しています。

<効果的な間の使い方>
①呼吸法(参照コラム)
深呼吸を行うことで、緊張を軽減したり、気持ちの切り替えに効果的です。

②ヘッズアップ
姿勢コントロールすることで気持ちをコントロールすることです。
人間の姿勢とメンタルには関係性があります。皆さんは、落ち込む時は下を向きませんか?楽しい時は、自然と姿勢が良くなっていませんか?
つまり、姿勢をコントロールすることでメンタルをコントロールすることができるのです。
ケン・ラビザ博士とキース・ヘンソン博士は「Heads up Baseball」という著書を出版されていますが、これは姿勢をコントロールし、
メンタルをコントロールして野球に取り組もうということです。

③セルフトーク
セルフトークとは、「自己会話」であり、自分への語りかけを指します。
セルフトークを活用することで気持ちの切り替えのきっかけとします。
例)「切り替え!」、「集中!」など

野球競技において、メンタルをコントロールするためには、「間」をうまく活用することが鍵になると思います。
上述した内容を是非実践してみてください。

 

スポーツメンタルトレーニング指導士/Ph.D.
小林玄樹

 

<参考文献>

  1. ジム・レイヤー.(2003). メンタル・タフネス―勝ち抜く「精神力」を手に入れる. ベストセラーズ.
  2. Ravizza, K., & Hanson, T. (2016). Heads-up baseball 2.0: 5 skills for competing one pitch at a time. Hanson House.
  3. Shellenbarger, S.(2018).What You Can Learn From MLB’s Mental-Skills Coaches

 

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